ブログを書く。例え2分しかログインして居なかったとしてもその2分を全力で書く。だって情熱が溢れているからね
てれてててっててーー
ツボ職人カンストしましたーーー
完
・・・
・・・うん
まぁ、これだけではね。
流石にね!
ってことで、ここで終わっても良かったのですが流石に少し寂しい感じがしますので、ログインしてツボ職人のマスターに経験値を貰いに行ってカンストしてログアウトしたと言う話を全力で表現したいと思います。
ログインした。
再び目にしたアストルティアのその場所は、果たして海と陸がまっすぐ水平線に伸びるジュレットの街だった。
「なぜここに・・・」
ヌンチャクは1人つぶやいた。
前回ログアウトした記憶を振り返っても振り返ってもジュレットに居た記憶がない。
ジュレットでログアウトする理由など無かった。
記憶が無い理由として思い出されるのは、赤ワインを1人でグラスに注いでは飲んで飲んでは注いでを繰り返していた姿だけだった。
なぜここまで記憶がないのか。
なぜこの場所に居た記憶がないのか。
赤ワインを1人で2本は少しやり過ぎたかもしれないが考えても考えても答えは出ない中で空を見ると、空は信じられないほどの快晴である。
ジュレットの海の波は穏やかなだった。
ーーーまぁいいか。
考えても仕方がない。
空気は少し乾燥しては風はひんやり冷たいのは季節が冬と言う事だからか。
仮にこれが夏だったらジメジメした暑さに追われて「よし、寝るか」となっていた事だろう。
むしろ冬だからヌンチャクと言う謎の理論さえ成立する様に感じた。
自身、今の季節を肌で感じる自分が嫌いではなかった。
「行こう」
パンッ!と頬を叩いた。
・・・しっかりしろ。
時は来たのだ。
毎日毎日この日の為にスマフォをポチポチした努力がようやく実る時がやって来たのだった。
課金無しで毎日毎日すずめの涙程の30ジェムを貰っては、来る日も来る日も職人依頼をシクシクとこなして来た結果・・・いよいよゴールの時だ。
幾度とジェムを課金すると言う誘惑に負けそうになったが、空腹に耐えながらそれでも歯を食いしばって僕と僕の稼ぎを待つ妻の顔を思い出すと、果たしてそれは出来る物では無かった。
ヌンチャクはその人が待つレンドアのツボギルドへルーラした。
ver1の時は電車代も100Gと庶民にはとても払えない高額な旅客機だったが、幾度と無く金額を見直され今では25Gで利用できるようになった。
しかしメガルーラストーンの実装により、鉄道会社もまた運営難にあると言う。
どこの会社もまた不況であった。
ツボギルドへ入る。
果たしてマスター・ポーリアはそこの居た。
目が合う。
『いよいよやって来たのね』
ポーリアの目はそう言って居る様に思えた。
「ああ・・・いよいよだよ」
そっとギルドの天井を見上げる。
レンガ調の、冷たい雰囲気の天井がそこにはあった。
幾度このギルドに通っただろうか。
幾度この大きなツボの前で爆発してきただろうか。
今までの思い出を振り返ると感慨深い物がある。
ヌンチャクの前職は道具職人であった。
道具職人の腕前は当時Ver1の段階で気が付いたらLv30まで上がっては居たものの、☆3を作った事は一度も無かった。
正直、素材ロストは普通だし☆2でも滅多に作れるものでは無かった。
人間得手不得手は必ずあると言うが、才能をここまで感じさせない事があるのかと言う程だった。
作れば作るほどに赤字を出し、このままでは生活が危ういと危機感を持っていた時にマスター・ポーリアと出会った。
出会ってからは順風満帆とまでは決して言わないが、それでも家とドルボード、ドルボードのカスタムのローンを月々払いながらも何とかなく食っていけるまでには手に職を付けたつもりだ。
最も妻のお金のやりくりが無かったらそれも危なかったかもしれないが、あの時マスターポーリアと出会って居なかったら・・・。
今そう考えるとぞっとするが、ここまで成り上がる事が出来たのは彼女の力があってこそだろう。
ポーリアの顔をグッと見つめる。
再び目が合った。
どれくらいの時間が流れただろうか。
1秒・・・10秒・・・1分・・・。
「俺・・・」
『いいのわかってる』
ポーリアは言葉を遮った。
『わかってる、行くのね』
ヌンチャクは言葉を発せずにいた。
星はしばし輝きを留めた。
鳥たちはしばし歌う事をやめた。
雲は優雅に流れる事をやめた。
風は囁く事をやめた。
全てが静寂に包まれる。
まるで時間が止まっている様に感じた。
いや時間だけではない、時が・・・鳥が・・・人が・・・天地万物全てのもの全てが止まって居たのかもしれない。
しかし、そんな静寂を切り裂く様に
そんなヌンチャクの思考全てをわかっていた様に
ポーリアは優しくそして鋭く囁いた。
『ててて・・・てっって・・・てーー・・・』
「そのファンファーレ、ポーリアさんが歌ってたんですか」
『お黙りなさい』
泣いていたのかもしれない。
しかし、笑っていたのかもしれない。
笑って泣こう。
良いじゃないか今日は新しい門出だ。
「ありがとう・・・行くよ・・・」
星は輝きを放ち出した。
鳥たちは清らかな声で歌いだす。
雲は優雅に形を変えながら流れ始める。
風は優しく肌を冷やしだす。
全てが優しく動きだす。
動きだす。
ーーー帰ろう。
ーーー妻が待っている。
報告しよう、
職人レベルがマックスになったよと。
きっと喜んでくれるはず。
そして報告しよう。
ゼルメアの猛威によってツボ職人の仕事はほぼ無い事を。
いいさ、生きる伝説だからね。
完。
これで押してくれと言うには若干の罪悪感さえ感じるけど、
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